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【伊勢の豆知識】なんで伊勢市ってしめ縄を一年中飾るの?

みなさんこんにちは!toiroスタッフのmikiです。

toiroが事務所を構える伊勢市には様々な風習や文化があります。
私が伊勢市とがっつり関わるようになったのは、今年の春にtoiroに入社してからです。
伊勢市で働くからにはその地域のことをもっと詳しく知っておかないと!と思って、少しずつ勉強しています^^

つい先日、伊勢生まれ伊勢育ちのyukiさんから「伊勢市って一年中しめ縄飾るって知っとる?」という興味深い話を聞きました。
「初耳!」という方もい多いのでは無いでしょうか?

今回は「伊勢市民のしめ縄事情」について調べたので、みなさんにも共有したいと思います!

そもそもしめ縄って何?

ところでみなさん、しめ縄ってどういうものか知ってますか?
正直私はこの話を聞くまで、「玄関先に飾ることは知ってるけど、そもそもしめ縄って何?」状態でした。
小さい頃から家に飾られてたら、そこにあるのが当たり前になってて気にすることもなかったので、この記事を書くのを機に勉強してみました!
私のように「何?って聞かれると答えられない…」って方のために、しめ縄について少しご説明しますね^^

しめ縄とは…
神道における神祭具のこと。
新年を司る「年神様」をまつるのにふさわしい神聖な場所だということを表します。
また、神聖な領域「常世」と私たちが生活をする「現世」を隔てる「結界」の役割も果たします。

しめ縄を飾るお正月は「年神様」をお迎えする行事です。そのため、一般的にしめ縄を飾るのは、年末から年始にかけての数週間だけ。
期間は地域によって様々ですが、基本的には松の内(正月初めから年神様がお帰りになるまでの期間のこと)を過ぎると片付けることになっています。
そんな中、伊勢市ではしめ縄を一年中飾っておくという風習があります。
そこにはどんな理由があるのか、ご説明していきます!

伊勢市民がしめ縄を一年中飾る理由

伊勢市民がしめ縄を一年中飾るのには、ある言い伝えが関係していました。

その言い伝えとは…
その昔、伊勢を旅していたスサノオノミコト(須佐之男命)が、下宿場所に困っていたところ、蘇民将来・巨旦将来という兄弟の元を訪ね、一晩泊めて欲しいことを伝えると、裕福な兄の巨旦は断り、逆に兄の蘇民は貧しいながらも快く迎え入れました。
これに喜んだスサノオノミコトは蘇民に「蘇民将来の子孫だと書いて茅の輪を門口に飾っておけば子孫代々病気を免れる」と言い残し、その後も蘇民家は病気を免れ、代々栄えました。

参考:三重県「歴史の情報蔵」

というものです。

伊勢市ではこの言い伝えにあやかって、「蘇民将来子孫門」と書いた札をしめ縄につけて、一年中門口に飾るようになったそうです。

「蘇民将来子孫門」と書かれた札としめ縄

ずっと受け継いでいく伊勢の魅力

昔から無病息災を願い続けてきた伊勢市民の方たちの思いが、しめ縄から伝わってきますね。
これからもずっと伊勢市の大切な風習として、受け継がれていってほしいです。

よくしめ縄に見られる札は「笑門」ですが伊勢市では「蘇民将来子孫門」の札をつけている家が多いので、伊勢市へご観光の際は、是非しめ縄に目を向けてみてください^^

toiroでも年末にはしめ縄の取り付けを予定しています。
ちなみにしめ縄を飾るのに縁起の良い日があることを知っていますか?
その日は28日で「八」は末広がりの意味があるので、しめ縄を飾るには縁起が良い日とされています。
29日は「二重苦」とも読めるため、縁起が悪い日とされている(例外な地域もあります)ので注意しましょう。
まだ付けてないよ!って方は、28日を意識して飾ってみてください!